病は気から

私はもともと本を読むのが好きで、色んなジャンルの本を読むのですが、後で見ても内容を全く覚えていない事が多いんです。ひどい時は買った事さえ忘れて2冊買ってしまった事も数度あります。もう読む意味がないのではないか、お金の無駄遣いではないかと思いますね。でも面白そうな本を見つけるとついつい買ってしまうんですね。読んでるときに楽しければそれで良いのではないかと言訳をしています。


さて本を整理していて30年ほど前の古い本を見つけました。「内なる治癒力」スティーブン・ロック著ですが、例によって内容は全く覚えていなかったので、少し読み返してみました。読み返してみて、何となく記憶が蘇ってきましたが、なかなか面白い内容ですので、ご紹介しておきます。


この本はアメリカの医学博士が書いた本ですが、精神神経免疫学という分野を研究されていまして、心が体に与える影響を科学的に解明するという研究です。人間を機械としてみるのではなく、心と体は一体のもので切り離すことはできない。心は身体は相互に影響を与え合うことを科学的に解明したという事です。


この中の特異なエピソードとしてアメリカのライトさんという悪性のリンパ腫の患者の症例についての論文を引用されています。概要はこうです。ライトさんは末期の悪性リンパ腫で症状も酷い状態でした。主治医も余命が残り少ないという事で、終末ケアの対応をしていました。余命2週間と宣言されていたにも関わらずライトさんはまだ死にたくなかったので、試験中の抗がん剤をむりやり頼み込んで注射してもらいました。すると、なんと驚くことに初めての注射の2日後には腫瘍はもとの半分に縮小し、その10日後には完治して退院してしまいました。その後ライトさんは2カ月くらい健康に生活をしていたのですが、ニュースでその新薬が効果が無いという報道を見たことを機に再発してしまい、また入院することになったのです。医師は前回の抗がん剤の効果を信じる事ができなかったので、今度はライトさんに塩水を注射して、この塩水は前の新薬の二倍の効果がある薬だと嘘をついて実験を行いました。するとライトさんのガンは再び縮小して退院できるまでに回復しました。このままなら良かったのかもしれませんが、ライトさんは2カ月後にまた希望を打ち砕かれる報道を目にしてしまいました。アメリカ医師会がライトさんに使った抗がん剤は全く無効であると発表してしまったのです。ライトさんはその発表の数日後に体じゅう腫瘍だらけになって再び病院に戻ってきたそうです。もうどんな薬を与えてもライトさんの信頼を取り戻す事はできなかったでしょう。


なにか悲しいお話です。とても極端な例だとは思いますが、私はもともと病は気からだと思っているので、まぁそういう事もあるでしょうなぁう感想です。皆さんもそうだと思います。精神と肉体とは何の関係もないと思っている医師もいないと思います。ただ科学は基本的に物質を対象とし、再現性が重要なので、心とか気とかのあいまいな目に見えない定義できないものを除外するしかなかったのです。


そういう意味では、アメリカでこのような本が話題になるのは画期的な事だったのではないでしょうか。


今日は急に寒くなりましたねぇ。しまっていたダウンジャケットを出す羽目になりました。身体を冷やさないようにせねば。



モンシロチョウ


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