どこに行っても桜が満開で綺麗ですね。都市部の街路樹に植えてある桜はそこそこ手入れが必要です。形を整えるための剪定ではなくて、人間の都合による剪定ですね。一方、郊外や山中の桜は自然のままにのびのびと枝を伸ばして花をつけています。非常にバランスよく美しい姿に感動します。ただし全く好き放題に伸ばせるわけではなく、周囲の自然環境の制限内で全力で成長しているわけです。そういった姿が美しいと感じるのだと思います。
さて春の女神とも呼ばれるギフチョウ(岐阜蝶)という珍しい蝶がいるのですが、毎年この時期にのみ、しかも局所的にしか見ることのできない希少価値のある種類です。絶滅危惧種であるという事もあり蝶好きな人達は毎年桜の時期になると、今年のギフチョウはいつごろ発生するだろうかと、天候や仲間の動向が気になってきます。
私の昆虫写真歴はまだまだ浅いので、今回のギフチョウ撮影行は2度目になり、まだまだ新鮮です。2年前は静岡遠征でしたが、今年は神奈川県へ友人の車で現地に朝9時頃に到着しました。ポイントに向かうと既に6,7人の同好の士がウロウロしていました。まだ見ていないというので、こちらもウロウロしていると10時過ぎに1匹のギフチョウが桜の花に蜜を吸いに来ているとの情報があり、急いで現場に向かいました。30分ほどでしたが、ジックリ撮影する事ができ非常に満足することができました。
その時はだいたい20人ほどのカメラマンがひと固まりになり報道カメラマンさながら嵐のようなにシャッター音が響かせる中、貴重な体験をすることができました。
以前にも書きましたがオーストラリアの研究では、人間は自然に触れる時間が長いほど健康になるという事でしたが、同時に畏怖や感動を覚える芸術作品に触れる事も自然に触れる事と同じくらいの効果があるともいわれています。今回のギフチョウ詣では自然環境の中で、畏怖を感じる程に美しい蝶に会うことができ、私は非常に健康な状態にあると実感しています。
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